アイドルvol.9

千家和也さん穂口雄右さんのコンビになってからキャンディーズらしさが100%引き出されたと思います。その後も作詞はいろいろな人のチャレンジでしたが、作曲の多くを手がけた穂口雄右さんの楽曲は作り物ではない『素のキャンディーズ』が感じられ水のようにスッと染み込んでくるようなものでした。

 そしてヒット曲と共にだんだんと自信をつけてきた3人のそもそもあったポテンシャルが開花し始め、プロデュースする側もたくさんチャレンジするようになりました。スリーディグリーズを意識した「その気にさせないで」「ハートのエースが出てこない」や喜多條忠さん、吉田拓郎さん登用の「やさしい悪魔」「アン・ドゥ・トロワ」などなど。

 テレビも歌番組からバラエティーまでそつなくこなし、というかバラエティ特にコントでの3人は可愛い部分を残しながらもプロ顔負けのコメディアンでした。またおふざけモードから本分である歌への切り替えが早くて素晴らしかった。そういう意味ではこの3人は「芸能活動の全てを演じていた」のかもしれません。