さて、音楽に関しては三人三様、一部の作家は共通しているものの全く異なるコンセプトで作られていました。
「この曲は? 西城秀樹」「これは? 野口五郎」と本人が歌わなくても聴けば100パーセント間違うことのないしっかりとした個性が作られています。
それぞれ個人的に選んだベスト3を挙げてみましょう。
まずは野口五郎。
「青いりんご」「オレンジの雨」「君が美しすぎて」と、かなり初期の曲に集中しました。
2曲が筒美京平さんです。
まさにザ・歌謡曲! で、整理整頓がされた気持ち良い部屋に通されたような清々しささえ感じられる曲です。
「君が美しすぎて」は、ロンドンでレコーディング。
レコーディングやミックスのことなどまだ知りませんでしたが、あきらかにラジオから流れてくる音が違って聴こえました。
当時感じたことを思い出すと、音の「乾燥と広がり」。
歌は完全にザ・歌謡曲でしたが。